こんにちは

コロナウィルスの影響で、都内では外出自粛要請が出ていますね
私も今週末は家で大人しく過ごそうと思います…


今の会社に入社して、約3ヶ月が経ちました。

今日は、今私が感じている、インハウスの良い点・悪い点(どちらとも言えない点)を思うがままに書いていこうと思います。
インハウスへの就職・転職を検討されている方の参考になれば幸いです。


※入社1ヶ月目に感じたメリット・デメリットについては、下記の記事でまとめています。ご参照ください。




1 ビジネスに関わっている感覚はある




私の現在の業務の中で、契約書レビュー・契約書の作成は、業務の柱になっています。


レビューする契約書の内容は、もちろん会社の事業に直結ないし関連するものです。


法務は、フロントでビジネスを動かしているわけではありません。

しかし、会社がどんな契約書を締結しているかを把握し、より良い契約の締結を目指す中で、他の同僚と一緒にビジネスに関わっている感覚になります。


ビジネスの現場で思うのは、徹底した(経済)合理性の追求です。

自分を含め従業員のリソースをどこに使うのか、事業についてはどこに力を入れ、どこを削除するのかを考え、徹底しています。合理性がないことはサクッと削除していきます。

私は、昨年まで一般民事中心に弁護士業をしてきました。

依頼者の中には、合理性がないと思われる判断(感情的な判断)をする方は一定数おり、弁護活動もそれを前提に行います。そのためにストレスを感じることもありました。


※ 先輩から「人間は自分も含め合理性がない生き物。自分が合理的な人間だと考えてはいけないし、相手にも合理的であることを求めてはいけない。」という話を聞いたことがあり、今はそれを肝に銘じています。


今は、合理的でない判断のもとで動いている、というようなストレスは少ないと感じています。


ただし、会社の判断としては合理的でも、個々の従業員としては、その目的達成のために雑用的な仕事をしなければいけないときもあります。自分のやりたいこととのミスマッチを感じることもあるかもしれません。

(会社勤め経験がない)私にとって、今のところは業務全てが新鮮に感じているので、そういった不満は持っていませんが、今後どうなるかは分かりません



2 じっくり調査・勉強できる




 ここは会社によると思いますが、私の場合、一つの仕事(契約書レビュー等)に十分時間をかけて取り組めています。

仕事に追われている感覚はなく、じっくり、着実に知識・経験を積めていると感じています。


一方で、これは一人法務の欠点だと思いますが、誰かに「教わる」ということはほとんどありません。
敢えて教わる場面があるとすれば、顧問弁護士に契約書レビューを依頼し、返却されたときぐらいです。
その他は、本を読むか、セミナーに行って勉強するなど、自分から知識を取りに行くしかありません。


新しい知識をじっくり得ている感じはしますが、効率が良いのか、と考えると微妙かもしれません。
先輩の動きを見ながら真似できる環境があるなら、そちらの方が早いかもしれません。


ここは今の悩みどころです。




3 交渉等のヒリヒリする緊張感はない




これはメリットともデメリットともいえるところだと思います。


相手方との交渉のときにある、腹の探りあいのような、ヒリヒリした緊張感を感じることはありません。

依頼者から裏切られるかも、という得体の知らない恐怖感もありません。


ここは、弁護士の醍醐味、面白さと捉えられる方もいると思うので、そういった方からすると物足りなさがあるのではないかと思っています。


また、少し話は逸れますが、私の会社は小さい会社なので、社内政治的なものもなく(感じていないだけかもしれませんが)、人間関係からくるストレスもありません。

同僚とのご飯や飲み会といった付き合いはありますが、気の進まない人付き合いを強いられることも(今のところ)ありません。


全般的に、仕事や人間関係などからくるストレスは少ないように思います。



4 「重要性」を理解してもらいにくい



法務の存在意義が顕在化するのは、トラブルが発生したときです。



しかし、トラブルはそんなに頻繁には発生しません。



契約書レビューでは、「こんなことが発生したら、この契約書で対応できるだろうか・・・」など、いろいろイメージしながらレビューしています。

こちらに不利な条項や、不足がある場合には、修正・コメントし、相手方と調整するように依頼します。

一方で、フロントサイド、特にベンチャーのようにスピード重視のような会社ではなおさらかと思いますが、早く取引を進めたいとの思いが強いです。



法務は、周囲に重要性を理解してもらいにくく、煙たがられる存在なのかも、と思ってきました。




5 休みはとれる




今のところ、夜8時30分を超えてまで会社にいることはほとんどありません(朝は10時出勤)。

昨年と比較すると、平日の労働時間は2~4時間程度は違います。



また、今年に入って、休日に出勤したこともありません。


ワークライフバランスの点でいえば、明らかに休みは取れています


ストレスは労働時間だけでは図れませんが、家族との時間をとれたり、趣味に時間を使えることは、ストレス軽減にはつながります。




6 終わりに



まだ入社3ヶ月目ですが、良い点・悪い点は徐々に明らかになってきました。

インハウスの仕事は、会社が違えば内容も異なります。

私の経験が「インハウスの仕事」として一般化することは出来ませんが、一つの例として参考にしていただければと思います。

今後も不定期に発信していきます


それでは

※ 過去のインハウスに対する雑感はこちらでまとめています。ご参照ください。
http://www.inhouse-lawyer.com/archives/cat_109478.html